「オフィス賃料が高すぎて、事業の収支が厳しい」
「急な業務拡大に対応できるオフィスが見つからない」
「初期費用を抑えて、柔軟なオフィス環境を整えたい」。
このような課題を抱えている経営者や個人事業主の方は少なくないでしょう。
そのような悩みを解決する選択肢として注目を集めているのが、シェアオフィスです。
シェアオフィスとは、必要な時に必要なスペースだけを利用できる新しいオフィススタイルを指します。
初期費用を抑えながら、ビジネスの規模や状況に応じて柔軟に対応できる点が特徴です。
しかし、シェアオフィスの選び方を誤ると、情報セキュリティの問題や想定外の追加コストが発生するリスクもあります。
また、業態や企業規模によって最適なシェアオフィスの形態は異なるため、注意が必要です。
本記事では、シェアオフィスの基本的な仕組みから、メリット・デメリット、効果的な選び方まで、経営者や個人事業主の方に役立つ情報を解説します。
特に、初めてシェアオフィスの利用を検討される方向けに、失敗しない選び方のポイントを詳しく説明しているため必見です。
コスト削減とビジネスの成長を両立させる新しいオフィス環境をお探しの方は、ぜひ最後までご一読ください。
1.シェアオフィスとは何か?定義と仕組み
シェアオフィスとは、企業や個人が1つのオフィススペースを共有して使う新しいワークスペースの形態のことです。
従来の専用オフィスと異なり、必要な分のスペースを必要な期間だけ利用できる柔軟な仕組みが特徴として挙げられます。
具体的には、以下のような施設が整っています。
- 個室タイプの専用オフィス
- フリーアドレスで利用できるオープンスペース
- 商談や打ち合わせに使える会議室
利用者は自身の業務スタイルや予算に応じて、これらの空間を選択して利用可能です。
設備面では、以下のようなOA機器が標準的に完備されています。
- 高速インターネット回線
- 共有プリンター
- コピー機
- シュレッダー
さらに、受付対応やメール受取代行などの秘書サービス、ドリンクサービスなども提供されるケースが増えています。
このように、シェアオフィスは単なる空間の共有にとどまらず、ビジネスに必要な機能やサービスが包括的に提供される総合的なワークプレイスと言えるでしょう。
初期費用や運営コストを抑えながら、プロの業務環境を手に入れられる点が、多くの企業や個人事業主から支持されている理由です。
また、同じ空間を共有する他の利用者との交流を通じて、新たなビジネスチャンスが生まれる可能性もシェアオフィスならではの魅力と言えます。
2.シェアオフィスと他のオフィス形態との違い
シェアオフィスは、多様な働き方を実現する選択肢の1つです。
しかし、一口にシェアオフィスと言っても、実際にはさまざまな形態があり、それぞれに特徴や向き不向きがあります。
シェアオフィスと比較・検討される代表的なオフィス形態は、以下の4つです。
- コワーキングスペース
- レンタルオフィス
- バーチャルオフィス
- サテライトオフィス
これらの形態から、利用目的や事業規模、予算によって選択することが求められます。
それぞれの特徴や違いについて、詳しく見ていきましょう。
形態1.コワーキングスペース
コワーキングスペースは、フリーアドレス制を採用した開放的な共有ワークスペースです。
机や椅子、インターネット回線などの基本的なオフィス設備を共有する点はシェアオフィスと似ていますが、より交流重視の環境設計となっています。
起業家やフリーランス、クリエイターなど、さまざまなバックグラウンドを持つ利用者が集まり、自然とコミュニティが形成されやすい環境です。
また、多くの場合、イベントスペースや交流会の開催など、利用者同士のネットワーキングを促進するサービスも提供されています。
ただし、オープンな空間であるため、機密性の高い業務や、静かな環境で集中したい場合には不向きでしょう。
形態2.レンタルオフィス
レンタルオフィスは、完全な個室型のオフィススペースを提供するサービスです。
共用の会議室や受付などの設備は、他の利用者と共有しますが、日常の業務スペースは専有できる点が強みでしょう。
プライバシーとセキュリティが確保されているため、機密情報を扱う業務や、独自のブランディングを重視する企業に適しています。
また、家具や内装、通信設備などが整っているため、すぐに業務を開始できる手軽さも魅力です。
契約期間は比較的長めに設定されていることが多く、中長期的な事業計画を持つ企業向けのソリューションとして人気があります。
形態3.バーチャルオフィス
バーチャルオフィスは、物理的なオフィススペースを持たずに、ビジネスに必要な住所や電話番号などのインフラだけを利用できるサービスです。
実際の執務スペースは必要としないものの、信頼性の高いビジネスアドレスや専門的な電話対応サービスを求める事業者に最適でしょう。
特に、在宅ワークが中心のSOHO事業者やフリーランス、起業間もない企業にとって、低コストで企業イメージを向上させられる効果的な選択肢となっています。
必要に応じて会議室やコワーキングスペースを時間単位で利用できるプランも多く、柔軟な働き方が可能です。
形態4.サテライトオフィス
サテライトオフィスは、企業の本社機能から独立した小規模なオフィス拠点です。
従業員の居住地近くや顧客密集地域に設置することで、働き方改革やビジネス効率の向上を図れます。
特に、長時間通勤の解消や、ワークライフバランスの改善を目指す大企業で導入が進むオフィス形態です。
また地方創生の観点から、都市部の企業が地方にサテライトオフィスを設置するケースも増加しています。
加えて災害時のBCP対策としても有効です。
分散型の働き方を実現する重要な選択肢として注目されています。
3.シェアオフィスを選ぶ5つのメリット
シェアオフィスには、ビジネスを展開する上で魅力的なメリットが豊富です。
主なメリットとして以下の5つが挙げられます。
- 初期費用などのコストを削減できる
- 短期利用など柔軟に契約ができる
- 一等地のアドレスで信頼性が上がる
- 設備やサービスが充実している
- 静かで清潔なオフィス環境
このメリットは、特にスタートアップ企業や個人事業主の方にとって、大きな価値を提供するでしょう。
それぞれのメリットについて、詳しく解説します。
メリット1.初期費用などのコストを削減できる
シェアオフィスの特徴は、従来型オフィスと比較して圧倒的なコスト削減が可能な点です。
一般的な賃貸オフィスでは、契約時に敷金・礼金で家賃の4〜6か月分、仲介手数料で1か月分、さらに内装工事費用として数百万円規模の初期投資が必要になります。
一方、シェアオフィスでは、この初期費用が原則不要です。
月額利用料のみでスタートでき、机・椅子などの什器備品も設置済みのため、追加の設備投資も最小限に抑えられます。
また、光熱費や通信費も月額料金に含まれているケースが多く、予算管理がしやすいのも特徴です。
このため、創業間もない企業や、事業拡大期の企業にとって、資金効率の良いオフィス選択となります。
メリット2.短期利用など柔軟に契約ができる
シェアオフィスの契約形態は、ビジネスのニーズに合わせて柔軟に選択できます。
従来の賃貸オフィスでは2年以上の長期契約が一般的で、途中解約には高額な違約金が発生することもありました。
しかし、シェアオフィスでは、1日単位から利用可能なプランや、1か月単位の契約などの多様な選択肢が用意されています。
また、事業規模の拡大や縮小に応じて、利用スペースの変更も比較的容易です。
例えば、従業員が増えた場合は席数を増やしたり、プロジェクト終了時には席数を減らしたりと、そのときどきの状況に応じて柔軟に対応できます。
急激な事業環境の変化にも、迅速かつ効率的に対応できる点は、現代のビジネスシーンにおいて大きな強みとなっています。
メリット3.一等地のアドレスで信頼性が上がる
シェアオフィスの多くは、東京・大阪などの主要都市の一等地に立地しており、ビジネスの信用力向上に大きく貢献します。
通常、都心の一等地でオフィスを構えるには莫大なコストがかかるでしょう。
しかしシェアオフィスを使うことで、比較的リーズナブルな費用で一流の立地を手に入れることができます。
特に大切なのは、多くのシェアオフィスが法人登記に対応している点です。
自宅オフィスから事業をスタートした企業でも、例えば「東京都千代田区丸の内」といった一等地の住所を使用できることで、取引先や顧客からの信頼性が向上します。
また、駅近の好立地であることは、クライアントとの打ち合わせや採用活動においても大きなアドバンテージとなるでしょう。
メリット4.設備やサービスが充実している
シェアオフィスには、ビジネスに必要な設備やサービスが完備されていることもメリットです。
高速インターネット回線、複合機、シュレッダーなどのオフィス機器はもちろん、応接室や会議室といった共用スペースも整備されており、追加費用なしで利用できるケースもあります。
さらに、多くのシェアオフィスでは受付対応や郵便物の受け取り、秘書サービスなど、ビジネスをサポートする付加価値の高いサービスも利用可能です。
例えば、電話応対サービスを利用すれば、専任のスタッフが会社の代表番号として電話を取り次いでくれるため、小規模企業でも大企業のような印象を与えられるでしょう。
この充実した設備とサービスにより、業務効率の向上と経費削減を同時に実現できます。
メリット5.静かで清潔なオフィス環境
シェアオフィスは、定期的な清掃が行き届いており、空調管理も適切に行われているため、快適な環境で業務に集中できます。
利用規約やマナーガイドラインが設けられており、他の利用者への配慮が徹底されているからです。
特筆すべき点としては、コワーキングスペースなどと比較して、より静かで落ち着いた環境が確保されていることが挙げられます。
電話での会話も個室や電話ブースで行うことが推奨されており、周囲への配慮が行き届いている環境です。
このような環境整備により、生産性の高い業務遂行が可能となり、結果として事業の成長にもつながります。
4.シェアオフィスを利用する前に知っておくべき5つの注意点
シェアオフィスの利用を検討する際は、以下の5つの注意点を事前に理解しておく必要があります。
- 情報漏えいのリスクがある
- プライバシーの確保が難しい
- 利用時間に制約がある
- 人気の拠点は満室の可能性がある
- 共用設備が利用できない場合がある
それぞれ見ていきましょう。
注意点1.情報漏えいのリスクがある
シェアオフィスでは、情報セキュリティの確保が大きな課題となります。
不特定多数の利用者が出入りするオープンな環境では、意図せず機密情報を外部に漏えいするリスクが常に存在するからです。
特にフリーアドレス制のワークスペースでは、パソコン画面の覗き見や通話内容の盗み聞きなど、さまざまな形での情報漏えいの可能性があります。
対策としては、のぞき見防止フィルターの使用や、機密性の高い通話は個室ブースの利用を心がけるなど、創意工夫が必要です。
また、Wi-Fi接続時の暗号化や、共有プリンターでの印刷物の取り扱いにも注意しましょう。
情報管理が特に重要な業務では、個室タイプのプランがおすすめです。
注意点2.プライバシーの確保が難しい
シェアオフィスの特性上、完全なプライバシーを確保することは容易ではありません。
オープンスペースでは、周囲の会話や物音が気になったり、自らの通話内容が他者に聞こえてしまったりする可能性があります。
特にWeb会議や機密性の高い商談では、周囲への配慮と同時に、自社の情報管理も必要です。
また、デスクワークにおいても、常に他者の視線にさらされる環境であることを意識しておく必要があります。
このような課題に対しては、防音設備の整った個室ブースや会議室の利用、または完全個室タイプのプランへの変更を検討することで、ある程度の解決が可能です。
ただし、このオプションは追加コストが発生する場合も多いため、予算との兼ね合いも考える必要があります。
注意点3.利用時間に制約がある
シェアオフィスの利用時間は、施設によって大きく異なります。
24時間365日利用可能な施設がある一方で、平日の9時から18時までなど、利用時間が限定されている施設も少なくありません。
特に夜間や休日の利用制限は、業務の柔軟性に影響を与える可能性があるでしょう。
また、空調や照明などの設備利用にも時間的な制約が設けられていることもあります。
急な残業や休日出勤が必要な業務形態の場合は、契約前に利用時間の詳細を確認することが重要です。
さらに、24時間利用可能な施設でも、深夜帯はセキュリティカードによる入退室管理が必要になるなど、通常時間帯とは異なる利用ルールが設定されているケースにも留意しましょう。
注意点4.人気の拠点は満室の可能性がある
駅近や都心部の人気シェアオフィスでは、希望する時期に空きがないことも多くなります。
特に個室タイプや固定席プランは、長期契約者が多く、新規での利用が困難になりやすいです。
また、繁忙期や平日の日中など、特定の時間帯に利用が集中する傾向にあります。
このような状況を避けるためには、複数の候補施設を検討しておくことが大切です。
また、利用開始希望日の2~3か月前から予約を進めることをおすすめします。
人気施設では、キャンセル待ちリストに登録できるシステムを設けている場合もあるため、運営会社に相談することで柔軟な対応が可能な場合もあるので聞いておきましょう。
注意点5.共用設備が利用できない場合がある
シェアオフィスの共用設備は、複数の利用者で共有するため、必要な時にすぐに使用できない可能性があります。
プリンターやコピー機、会議室、電話ブースなどの設備は、特に平日の日中に利用が集中しやすいです。
また、メンテナンスや故障により、一時的に使用できなくなることもあります。
重要な商談や締切間近の作業がある場合は、事前に設備の予約を行うか、代替手段を確保しておくことが賢明です。
さらに、一部の共用設備は追加料金が必要な場合もあるため、契約前に利用条件や料金体系を確認することをおすすめします。
5.どのような事業者がシェアオフィスを利用している?4事業を比較
シェアオフィスを使う主な事業者は以下の4つです。
- 個人事業主・フリーランス
- スタートアップ・中小企業
- 大企業のサテライトオフィス利用
- リモートワーカー
それぞれ解説します。
事業者1.個人事業主・フリーランス
個人事業主やフリーランスにとって、シェアオフィスは自宅オフィスの代替として魅力的な選択肢となっています。
光熱費や通信費の削減効果に加え、プロの仕事環境を手に入れられる点が大きな特徴です。
特に、クライアントとの打ち合わせスペースや会議室が利用できることは、ビジネスの信頼性向上につながります。
また、同じフリーランスや起業家との交流を通じて、新たなビジネスチャンスが生まれる可能性も魅力の1つです。
ただし、オープンスペースでの作業が中心となるため、機密情報を扱う際には注意が必要でしょう。
また、周囲の音が気になったり、集中を妨げられたりする可能性も考えられるため、必要に応じて個室タイプの利用を検討することをおすすめします。
事業者2.スタートアップ・中小企業
スタートアップや中小企業にとって、シェアオフィスは経営戦略上の有力な選択肢です。
従来型オフィスと比較して、敷金・礼金・内装工事費などの初期費用を抑制できるため、資金を本業の成長に集中投資できます。
さらに、事業規模の変動に応じて柔軟にスペースを変更できる点も、成長期の企業にとって大きなメリットです。
共用の会議室や商談スペース、受付サービスなども活用できるため、見栄えの良いオフィス環境を低コストで実現できます。
一方で、事業規模の拡大につれてスペースが手狭になる可能性や、個室が確保できない場合は機密情報の取り扱いに制限が生じるなどの課題もあるでしょう。
この点を考慮しながら、成長フェーズに合わせた利用計画を立てることが重要です。
事業者3.大企業のサテライトオフィス利用
大企業のシェアオフィス活用は、主にサテライトオフィスとしての利用が特徴的です。
本社機能の一部を分散させることで、事業継続性の向上や従業員の働き方改革を実現できます。
特に、従業員の居住地近くにオフィスを設置することで、通勤時間の削減やワークライフバランスの改善が期待できるでしょう。
また、新規プロジェクトや特定部門の独立拠点として活用することで、イノベーションの創出や意思決定の迅速化も期待できます。
初期投資を抑えながら、必要な期間だけ柔軟にオフィススペースを確保できる点も魅力です。
ただし、本社との連携に課題が生じる可能性や、企業規模に見合ったセキュリティレベルの確保が難しい場合もあります。
この課題に対しては、利用目的を明確にし、適切なセキュリティ対策を講じることが重要です。
事業者4.リモートワーカー
リモートワーカーにとって、シェアオフィスは自宅やカフェに次ぐ「第三の職場」として魅力的な選択肢です。
プロの執務環境が整備されており、コピー機や会議室などのオフィス機能も充実しているため、業務効率を高めることができます。
特に、自宅では仕事モードに切り替えづらい人や、家族との生活時間と仕事を明確に区別したい人にとって、シェアオフィスは理想的な選択肢です。
また、同じようにリモートワークを行う人との交流を通じて、モチベーションの維持や新たな知見の獲得も期待できます。
ただし、毎日の利用となると月額コストはかさむ一方となり、カフェでの作業と比較して金銭的な負担が大きくなることもあるでしょう。
また、共有Wi-Fiの利用時にはセキュリティリスクにも考慮しながら、自身の働き方に合った利用プランを選ぶことが重要です。
6.シェアオフィスの効果的な選び方
シェアオフィスを選ぶ際の重要なポイントは以下の6つです。
- 駅近などアクセスが良いか
- 料金プランを比較して費用を決める
- 必要な設備やサービスはあるか
- 雰囲気・コミュニティは合っているか
- セキュリティ対策は徹底しているか
- 契約期間や更新条件は柔軟か
この要素を総合的に検討し、自社に最適なシェアオフィスを見つけましょう。
選び方1.駅近などアクセスが良いか
シェアオフィス選びでもっとも重視すべき要素として、アクセスの良さが挙げられます。
最寄り駅から徒歩10分以内が一般的な目安とされていますが、単に駅からの距離だけでなく、複数の路線が利用できるかどうかも重要です。
例えば、大阪・本町エリアは御堂筋線と中央線が利用でき、梅田や難波へのアクセスも容易に行えます。
また、取引先や顧客との打ち合わせ頻度が高い場合は、主要取引先からのアクセスも考慮しましょう。
徒歩圏内にコンビニや飲食店があるかなどの周辺環境の利便性に加え、営業職が多い企業の場合は外回りのしやすさも重要な判断基準となります。
選び方2.料金プランを比較して費用を決める
シェアオフィスの料金体系は、固定席プラン、フリーアドレスプラン、時間課金プランなど多岐にわたります。
月額利用料以外にも、以下のような費用の発生に注意が必要です。
- 初期費用
- 敷金
- 光熱費
- インターネット利用料
- 会議室利用料
例えば、月額5万円の固定席プランでも、会議室利用が別料金の場合、月の会議室利用が10時間で2万円追加されるケースもあります。
そのため、実際の利用パターンを想定し、総額でのコスト比較が必要です。
また、契約期間によって料金が変動するケースも多いため、長期契約による割引の有無なども確認しましょう。
見積もりを取る際は、想定されるすべての利用シーンについて料金を確認することをおすすめします。
選び方3.必要な設備やサービスはあるか
業務に必要な設備やサービスの有無は、シェアオフィス選びの重要な判断基準です。
基本的なインターネット環境や複合機は標準装備されていることが多いですが、その性能や利用制限には大きな差があります。
例えば、Web会議が多い企業であれば、防音完備の個室や高速な通信環境は必須でしょう。
また、郵便物の受け取りサービスや電話対応サービスなど、ビジネスをサポートする付帯サービスの有無も確認しなければなりません。
特に注目すべきは、会議室やラウンジなどの共用スペースの予約システムや利用可能時間です。
この設備が必要なときに確実に使えるかどうかは、業務効率に大きく影響します。
選び方4.雰囲気・コミュニティは合っているか
シェアオフィスの雰囲気やコミュニティの特性は、業務効率や従業員のモチベーションに直結します。
特に、クリエイティブな業務が多い企業では、オフィスの雰囲気が創造性に影響を与えることも少なくありません。
実際の雰囲気を知るには、無料見学や体験利用の活用がおすすめです。
例えば、IT企業が多く入居しているシェアオフィスでは、技術的な情報交換や協業の機会が生まれやすい傾向にあります。
また、コミュニティマネージャーの存在や、交流イベントの頻度なども、オフィス選びの重要な判断材料です。
特に、ビジネスマッチングや異業種交流に関心がある場合は、入居企業の業種や規模についても確認しましょう。
選び方5.セキュリティ対策は徹底しているか
シェアオフィスでは、複数の企業や個人が同じ空間を共有するため、セキュリティ対策は特に重要です。
- 入退室管理システムの種類
- 監視カメラの設置状況
- セキュリティスタッフの常駐の有無
などを詳細に確認する必要があります。
特に注目すべきは、個室やロッカーの施錠システム、ネットワークセキュリティの強度です。
例えば、共有Wi-Fiではなく、専用回線の導入が可能かどうかも重要なポイントとなります。
また、個人情報や機密情報を扱う企業の場合、シュレッダーの設置や、機密文書の廃棄サービスの有無も確認しましょう。
24時間365日の監視体制があるかどうかも、業務の性質によっては重要な判断基準となります。
選び方6.契約期間や更新条件は柔軟か
契約条件の柔軟性は、事業の成長や変化に対応する上で重要な要素です。
以下のような条件等を確認しましょう。
- 最低契約期間
- 解約通知期間
- 契約更新時の条件変更の可否
スタートアップ企業やプロジェクトベースの事業を展開している場合は、これらの点は特に重要でしょう。
例えば、3か月前の解約通知が必要な場合、急な事業計画の変更に対応できない可能性があります。
また、契約更新時に料金改定がある場合もあるため、その条件も事前に確認しましょう。
特に注目すべきは、席数の増減に関する柔軟性です。
事業拡大や縮小に応じて、利用スペースを柔軟に調整できる条件があるかどうかは、長期的な視点で重要な判断材料となります。
7.シェアオフィスの利用ステップ5つ
シェアオフィスを利用開始するまでの基本的なステップは以下のとおりです。
- Webサイト、比較サイトで情報収集
- お問い合わせ
- 内覧・見学
- 利用プランの選択・見積もり
- 契約・入会手続き
それぞれ解説します。
ステップ1.Webサイト、比較サイトで情報収集
シェアオフィス選びの第一歩は、徹底的な情報収集から始まります。
各運営会社のWebサイトや比較サイトを活用し、希望するエリアや予算に合致する物件をリストアップしましょう。
この段階で3〜5件程度に候補を絞り込むことをおすすめします。
大切なのは、月額料金だけでなく、初期費用や共益費、光熱費などの諸経費も含めた総額での比較検討です。
また、各シェアオフィスの設備やサービス内容を細かくチェックし、Wi-Fi環境や会議室の利用条件、セキュリティ体制なども確認します。
口コミサイトやSNSでの実際の利用者の声を参考にすることで、運営の質やコミュニティの雰囲気も把握することが可能です。
ステップ2.お問い合わせ
候補に挙げたシェアオフィスへのお問い合わせは、具体的な質問事項をまとめてから行うことが重要です。
まずは、空室状況と希望する利用開始時期が合致するかを確認します。
その上で、Webサイトだけでは分からない詳細な料金体系や、契約期間の柔軟性について質問しましょう。
また、内覧の予約も同時に行うと効率的です。
この際、平日・休日の利用時間や、会議室やイベントスペースの予約方法、メンバー向けサービスの詳細なども確認しておくと良いでしょう。
問い合わせ時の対応の丁寧さも、運営の質を判断する重要な要素となります。
ステップ3.内覧・見学
内覧・見学では、実際の作業環境を体感することがもっとも重要です。
以下のような点に着目してチェックすることをおすすめします。
- オフィススペースの広さと快適性
- 空調の効き具合
- 自然光の入り方
- 騒音レベル
- デスクやチェアの使い心地
- 電源コンセントの配置
- インターネット回線の速度
また、共用エリアの清潔さやメンテナンス状態もチェックしましょう。
可能であれば、実際に働いているメンバーの様子も観察し、コミュニティの雰囲気を把握することをおすすめします。
セキュリティ面では、入退室管理システムや防犯カメラの設置状況も必ず確認しましょう。
ステップ4.利用プランの選択・見積もり
プラン選択では、現在の必要性だけでなく、将来の事業拡大も見据えた判断が重要です。
例えば、フリーアドレスから固定席、さらには個室へのアップグレードが可能かどうかを確認しましょう。
料金プランは、基本料金に加えて、会議室利用料、複合機使用料、ロッカー代などのオプション費用も含めて総合的に検討します。
また、契約期間による割引や、複数名での利用特典なども確認し、もっとも費用対効果の高いプランを選択しましょう。
見積書は必ず書面で取得し、追加料金が発生する条件なども細かく確認することが重要です。
ステップ5.契約・入会手続き
契約時には、利用規約を細部まで確認することも忘れてはいけません。
特に注意すべきは、契約期間中の解約条件や違約金の有無、料金改定の可能性、延長手続きの方法です。
また、保証金や敷金の返還条件、退去時の原状回復義務の範囲なども明確にしておく必要があります。
入会手続きでは、必要書類(身分証明書、会社概要、印鑑証明書など)を事前に準備し、スムーズな手続きを心がけましょう。
契約書にサインする前に、不明点や疑問点は必ず解消しておくことをおすすめします。
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一般的な賃貸オフィスと比較すると、初期費用や月額コストを抑えることが可能です。
施設内には、自然光が差し込む開放的なコワーキングスペースや、新設される屋上テラスなど、気分転換しながら効率的に働ける空間を完備しています。
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まずは30分程度の無料見学で、実際の空間の雰囲気をご体感ください。
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まとめ
シェアオフィスは、初期費用を抑えながら一等地での事業展開が可能で、必要な時に必要なだけスペースを確保できる特徴があります。
選択時の重要なポイントは、アクセスの良さ、コストパフォーマンス、設備の充実度、セキュリティ対策の4点です。
特に、駅からの距離や複数路線の利用可能性は、従業員の働きやすさに直結します。
また、月額料金だけでなく、会議室利用料などの付帯費用も含めた総合的なコスト比較が不可欠です。
なお、情報セキュリティの確保や、共用設備の利用制限には注意しましょう。
特に機密情報を扱う業務では、個室タイプの選択や、追加のセキュリティ対策が重要です。
シェアオフィスは、コスト削減と業務効率の向上を両立させる有効な選択肢と言えます。
事業規模や業態に応じて最適な形態を選択し、ビジネスの成長を加速させる戦略的なツールとして活用しましょう。